スイーツ検索 サバラン[Savarin] » 夏スイーツコレクション2008 »

話題のパティスリーが魅せる究極夏スイーツ( カカオエット・パリ 中目黒 )

2008年7月16日更新

斬新な発想から生み出すスイーツで、
常に楽しませてくれる
ジェローム・ケネル氏。
遊び心とともに、一流店も認めた技術で、
今年の夏もショーケースを
華やかに彩らせています。
取材・文/下園昌江

クレームブリュレ フレーズ 590円

宙に浮くグラススイーツの代表作。濃厚なフランス産のイチゴピューレをストローで飲みながらクレームブリュレを食べるという新しいスイーツの提案だ。

ショコラ マンダリン 580円

オレンジとショコラのマリアージュを堪能できる一品。ショコラはヴァローナ社製を使用。中層のクレームショコラにはカライブ、シャンティーショコラにはグアナラを使うなどパーツによって使い分け味に深みをもたせている。

シトロン ヴェール エ バジリック 580円

きらきら輝くのはフレッシュなバジルの香り高いジュレ。フランボワーズとライムの酸味を合わせて夏らしい爽やかなグラスデザートに仕上げた。星型のデコレーションにシェフの遊び心を感じる。

フランス菓子の伝統的な製法を大切にしながらも、オリジナリティーあふれるスイーツを次々に生み出すジェロームシェフ。一つ一つ丁寧に仕上げられたスイーツは宝石のような輝きを放つ。

遊び心あふれるカカオエット・パリのスイーツ

2006年末にオープンして以来、あっという間にスイーツファンの間で話題になったパティスリー『カカオエット・パリ』。シェフのジェローム・ケネル氏は、パリの『プラザ・アテネ』でスーシェフを務めるほどの実力者。そのシェフと息がぴったりなのがマダムの椛沢さん。椛沢さんは単身フランスに渡りお菓子の修業中にジェローム氏と出会い結婚。現在も厨房で活躍する現役のパティシエールで、ジェローム氏とは公私にわたってよきパートナーである。

ジェローム氏はアイデアの人。今まで日本ではもちろんフランスにもなかったようなユニークでキュートなスイーツを、次々と生み出している。例えばグラスの中に空間を作りまるで宙に浮いているようなスイーツや、左右で味が異なるタルト、クマ型のかわいいムースなど見ているだけで驚きや幸せを感じる。
「人をあっと驚かせるような遊び心のあるお菓子を作りたいとずっと思っていたんですよ。特にこの宙に浮くグラススイーツは何度も試作して、やっと成功したものです」と少年のような笑みを浮かべながらシェフが語ってくれた。

この夏おすすめのグラススイーツ

シェフが得意とするグラススイーツは、現在5種類そろう。どれも酸味がきいていて口溶けの良いスイーツなので、暑い夏にはぴったりだ。
グラススイーツ初心者は、まずこちらをいただきたい。オープン当初からの定番人気「クレームブリュレ フレーズ」だ。初めてこのスイーツを見た人は誰もが「え!?」と驚いて、グラスの中を覗き込むだろう。そんな驚きに加え、ブリュレの周りに施された水玉模様も乙女心をくすぐる。グラスに入っている赤い液体はフランス産のイチゴピューレ。ストローで飲んでいくと少しずつ上のクレームブリュレが降りてくる。口の中にイチゴの甘酸っぱさが残っているうちに、バニラの風味豊かなブリュレを食べてみよう。イチゴの濃厚な甘酸っぱさとブリュレの穏やかでやさしい甘さが口の中で混ざりあう。

ショコラ好きには「ショコラ マンダリン」をおすすめしたい。最下層の色鮮やかなマンダリンピューレは甘みも酸味もはっきりと主張した濃厚な味わい。そのピューレの上に重なっているのはなめらかなクレームショコラ、カカオの風味豊かなクレームシャンティ。カカオの芳醇な風味とほろ苦い味わい、そしてマンダリンのフルーティーな酸味のマリアージュを楽しもう。
そしてこの夏の新作は、ルックスも味も斬新な「シトロン ヴェール エ バジリック」。バジルとライム、フランボワーズを組み合わせたグラススイーツだ。フランボワーズとライムという酸味が特徴的なフルーツに、すがすがしい香りのバジルを合わせることで、心地よい清涼感が広がる。星型のフランボワーズのジュレときらきら輝くバジルのジュレが夏の楽しい時間を連想させ、見ているだけで顔がほころんでしまう。

フランスと日本の食文化の融合

フランスで生まれ育ったジェローム氏だが、日本に移り住んでから和素材への関心が強くなったという。日本の食文化に触れる機会が増え、「これとこれを合わせたらおいしいのでは?」と想像したり実際試作することも多い。そんな中で生まれたスイーツの一つが今年の新作「タルトジャポネーズ」。小豆とカシスという日本人にはなかなか思いつかない組み合わせのお菓子だ。しかし食べてみるとこれがびっくりするほどおいしい! 小豆の自然な甘さがカシスの酸味とうまく調和している。どうしてこの組み合わせが今までなかったのか不思議なくらい違和感がないのだ。

常に新しいアイデアがでてくるジェローム氏だが、今年の夏は寒天を使った梅のジュレを出す予定だそう。様々な種類の寒天を試して、目下試作中だという。
フランス、そして日本の文化どちらも感じ取れるジェローム氏だからこそ生まれるカカオエット・パリのスイーツ。しばらく目が離せそうにない。

  • 黒を基調とした都会的な外観。ショーウィンドーにはシェフのセンスを感じるピエスモンテがディスプレイされ通行人の目をひく。フランス時代の友人がデザインしてくれたというかわいらしいリスのロゴマークも必見。

  • 「タルトジャポネーズ」490円 日本の食文化にも関心の高いジェローム氏らしい新作。和素材とフランス素材のコラボレーションスイーツ。上品な甘さの十勝産小豆と酸味のあるカシスの相性は抜群です。

  • ショーケースには、常時約28~29種類の生菓子がそろっている。おすすめのマーマレードやシトロンなどのコンフィ、ショコラを組み合わせた「MADAME」(600円)は、クマの形をした愛らしい一品。

  • ジェローム・ケネル

    1979年生まれの若きフランス人パティシエ。フランスの超一流レストラン『トゥール・ダルジャン』を経て、老舗の菓子店『ラデュレ』、マドレーヌにある3 つ星レストラン『ルカ・カルトン』では、シェフパティシェとして働く。世界的にも有名な『ピエール・エルメ』にて部門責任者として活躍後、ホテル『プラザアテネ』にてスーシェフを経て、来日。2006 年『カカオエット・パリ』のオープンよりシェフとして活躍。

  • パティスリー カカオエット・パリ

    東京都目黒区東山1- 9 - 6

    営業時間: 10:00 ~ 20:00

    定休日: 木曜・第3 水曜休

    Tel : 03 - 5722 - 3920

    アクセス:東急東横線中目黒駅から徒歩7分

    HP:http://www.cacahouete-paris.jp/

下園昌江Masae shimozono

菓子研究家。スイーツの情報サイト「Sweet Cafe」
http://sweet-cafe.jp/)を運営。パティスリーでの修行経験をいかし、スイーツ関連の取材やイベントを行うかたわら、フランス菓子の菓子教室を主宰する。とびきりスイーツ見つけた!」(マーブルトロン)では100 店のパティスリーを紹介。